☆「国語力」とは？

 

①論理的思考力　

物事を筋道立てて考える、複雑な事柄も抽象化して分かりやすく考える・説明できる能力。

「分析力」「論理構築力」

②感じる力　他者の立場になって気持ちを考えられる、芸術・文学・自然などに感動する感性を持っていること。
「共感力」「情緒力」

③想像力　知識、経験を活かして、実際には経験していない、あるいは存在していない物事を「想像して」考えることのできる能力。
「抽象的思考力」

④表現力　自分の考えを相手に分かりやすく言葉・文章で表現する能力。（表情・動作も含む）の４つで構成される力。 ⇒問題文を読んで理解し、それに対して採点者に伝わるよう答えを書くのには、この国語力が必要。

国語力はあらゆる勉強の基礎となる。また、国語力を身につけると、効率的に物事を考え、最善の結果が出るように行動できる。勉強以外にも、スポーツ・芸術・人間関係・社会生活すべてにおいて必要となる能力。 

☆身につけさせるには幼児期から

３歳までに脳の発達の８割、６歳頃には９割が完成すると言われている。言語能力・認知能力が目覚ましく成長するのは小学校入学前の０歳～６歳。

この時期の働きかけが国語力を伸ばす。

・語彙を増やす。　

子どもがわからない単語もとりあえず使って会話し、後で意味を説明する。子どもに話しかけ、たくさん話してもらう等、できるだけたくさんの言葉に触れさせる。
・作文を書く短文を写すことからスタート。子どもに「今日はどんな日だったか」等インタビューをして大人が簡単な文章を書いてから、写してもらう。
・説明させる　子どもの話に質問をして答えてもらい、瞬発的な思考力や判断力を養う。 ⇒全てにおいて大切なのは、会話をすること！　子どもの主張や質問を拾い上げ、言葉のキャッチボールを繰り返す。　 
・絵本の読み聞かせ　幼児期は、日常の体験を通じて、自己が確立されていく。ただ、日常から知りうることには限界がある。日常よりもっと大きな「疑似体験のための世界」を体験させるには、絵本が最適。

 ☆小学校一年生
・褒めて感動させる子ども平仮名やカタカナを学び、聞いたり話したりしていたことばを、書いたり読んだりできるようになる。しかし、大人はそれを「できて当たり前」と思いがち。だが、子ども目線で考えると、言葉を読み書きできるようになるというのは大変なこと！感動し、褒めてあげることが大切。これは、これから先、子どもが勉強を好きになるか嫌いになるかの分岐点といっても過言ではない。
・子どもに絵本を読んでもらう。書いたり読んだりできるようになった感動を強く印象づけるために、読み聞かせでつかっていた絵本を、今度は子どもに読んでもらう。絵本は、「聞く・話す」から「読む・書く」への橋渡しにもなる。

 ☆小学校二年生
・一緒に手伝いながら、勉強に取り組む。本格的に文章を学び始める小学二年生からは、勉強を一緒に手伝ってあげることが重要。文章を読んだり書いたりできなければ、他の教科も学べない。子ども達がここで立ち止まらないようにしてあげることが大切。 

☆幼児期に実践したい算数的思考力を刺激するコツ

 

・理由を言葉で説明させる　
理由を言葉で表現する習慣をつけておくと、算数の文章題を解くとき、「なぜ、そうなるのか？」を頭の中で整理することを助ける。
・代替案を考えさせる　
何か必要なものがあるとき、すぐに与えるのではなく、代替になるものはないか考えさせる。文章問題に必要な、多方面からものごとを考え、アプローチする能力が身につく。

・数字をつかうと便利なことに気づかせる　
曖昧な言葉で伝わりづらいとき、数字を用いれば正しく伝わり便利なことに気づかせる。算数を学ぶ意義や意欲に繋がる。

×「ミルクを少しカップにいれてもってきて」
〇「ミルクをカップのメモリ３のところまでいれてもってきて」